バイク用USB電源の選び方

グリップを握る手

失敗しないUSB電源の選び方

スマートフォンのナビアプリがツーリングの必須アイテムとなった今、バイクへのUSB電源の設置は、もはやETCやドライブレコーダーと並ぶ三種の神器といえます。

後付けのUSB電源は数多く販売されていますが、適当に選ぶと「充電が遅くてナビの消費に追いつかない」「雨でショートして壊れた」といったトラブルに見舞われることがあります。
選ぶ際に必ずチェックしたいポイントは以下の3点です。

アンペア数と急速充電対応

最も重要なのが出力(アンペア数)です。
ナビアプリを起動しながら画面を常時点灯させると、スマートフォンのバッテリー消費は激しくなります。

出力が弱いものだと、充電しているはずなのに電池が減っていくという現象が起きます。
最低でも2.1A以上、できれば2.4A以上のモデルを選びましょう。

最近のスマートフォンを使うなら、USB Type-Cポートを備え、USB PDに対応したモデルを選ぶと、驚くほど短時間で充電が可能になります。

ポート数(1口か2口か)

スマホだけなら1ポートで十分ですが、アクションカメラやインカム、モバイルバッテリーなどを同時に充電したい場合は、2ポートタイプが便利です。
ただし、ポート数が増えると本体が大きくなり、ハンドル周りのスペースを圧迫するため、ご自身の用途とハンドルの空きスペースを相談して決める必要があります。

防水性能

バイクは雨ざらしになるため、防水キャップの構造は非常に重要です。
キャップがしっかり閉まるか、変圧器(ICユニット)部分は防水加工されているかをチェックしましょう。
洗車時や雨天走行時に水が侵入すると、故障やショートの原因になります。

バッテリー上がりを防ぐACC電源の仕組み

USB電源をバイクに取り付ける際、最も簡単なのはバッテリーのプラスとマイナス端子に直接繋ぐ、バッ直(バッテリー直結)です。

しかし、この方法は大きなリスクを伴います。
エンジンを切っても電気が流れ続けるため、USBケーブルを挿しっぱなしにしていたり、変圧器の待機電力が消費されたりして、いざ乗ろうとしたときにバッテリーが上がってエンジンがかからないという事態になりかねません。

これを防ぐための鉄則が、ACC電源との連動です。
ACC電源とは、キーをONにしたときだけ電気が流れる配線のことです。

ここから電気を分岐させる、あるいはリレーを介して接続することで、キーONで充電開始、キーOFFで充電停止という仕組みを作ることができます。
すると、充電したままバイクから離れてもバッテリーが上がる心配がなくなります。

初心者の方には、このACC連動の仕組みがあらかじめ組み込まれた製品や、デイトナの「D-UNIT」のような電源一括管理アイテムを使用することを強くおすすめします。

ブレーキスイッチから電源を取る手順

初心者でも比較的トライしやすいブレーキスイッチから電源を取る方法の概要を解説します。

1. 必要な道具の準備

USB電源キット本体のほか、電工ペンチ、検電テスター、スパナや六角レンチ、そして配線をまとめる結束バンドを用意します。

2. プラス電源(ACC)の確保

多くのバイクでは、ハンドル右手にあるフロントブレーキスイッチに平型端子が刺さっています。
キーをONにした状態で検電テスターを当て、電気が来ている方の端子を探しましょう。

USB電源キットのプラス線を、このブレーキスイッチの端子に挟み込むように接続してください。
これにより、キーONのときだけ電気が流れるようになります。

3. マイナス線の接続

マイナス線は、バッテリーのマイナス端子に直接共締めするか、フレームの金属部分(ボディアース)に固定します。
塗装されている場所だと通電しないため、未塗装のボルト部分を選びましょう。

4. 本体の固定と配線処理

USBポート本体をハンドルバーなどに固定し、余った配線を束ねます。
このとき、ハンドルを左右いっぱいに切っても配線が突っ張らないよう、あそびを持たせることが最重要ポイントです。
配線が挟まると断線やショートの原因になります。

最後にキーをONにしてスマホが充電されるかを確認すれば完了です。
自分で取り付けた電源でスマホの充電マークが点灯した瞬間は、何とも言えない達成感がありますよ。