『ブラックレイン』

松田優作の鬼気迫る演技に圧倒されるブラックレイン

名優といわれる松田優作さんの遺作となったこと、松田優作と共に高倉健という日本を代表する最高の俳優が登場している作品だということ、ブラックレインは今もなお語り継がれる映画です。

大悪役として登場している松田優作の迫真の演技は、まさしく鬼気迫る演技でした。
本当にこの悪に対して怖さ、狂気を感じましたしマイケル・ダグラス、アンディ・ガルシア等、そうそうたるメンバーのさることながら、日本の俳優陣、松田優作をはじめとして高倉健に佐藤浩史、いずれもこの作品で際立つ存在感を見せつけました。

ブラックレインのあらすじは?

ニューヨーク市警のニック(マイケル・ダグラス)は、半年前にある容疑者を逮捕した際、発見された現金が少ないということで着服したのではないか?という疑いをかけられてしまいます。

そんな中、同僚チャーリー(アンディ・ガルシア)とニックはいつものように昼食をとっていた時、日本のやくざが日本人を刺殺するという現場に遭遇します。
激しい格闘を繰り広げ追跡し、佐藤というやくざを逮捕します。

やくざ同士の抗争で佐藤は殺しを犯しました。
上の命令によって佐藤の護送のため、ニックとチャーリーが日本へ向かいます。
佐藤はそんな中でも不敵な態度でした。

大阪空港に到着しニックたちは日本の警察に佐藤を引き渡したのですが、これが偽物、佐藤はまんまと逃げてしまうのです。
ニックたちは拳銃を所持しないという事を条件に、大阪府警の監視下のもと佐藤の捜索を行います。
その際、共に捜査する事になった大阪府警の「松本」(高倉健)との仲は最悪で、全くかみ合わないまま捜査を継続します。

大阪では新たな殺人事件が起こり、被害者はニックたちが佐藤を引き渡した偽警官だったことがわかり、聞き込みで犯人が佐藤であることを知ります。
佐藤は大阪繁華街のやくざの組長「菅井」と抗争していました。
その夜、事件が起きます。

ニックとチャーリーがホテルに帰ろうとしたとき、地下街で武装したライダーたちに襲われ、チャーリーが刀で首を切られて殺されてしまったのです。
このライダーたちは佐藤が率いる軍団であり、このことから松本とニックはチャーリーの仇を撃つために協力し合うようになります。

松田優作を見て震えがくるほどカッコいいと思ったあのバイク

松田優作とマイケル・ダグラス、つまり佐藤トニックはやり合うのですが、チャーリーが殺される際のバイク集団、佐藤がニックとの戦闘シーンで利用しているバイク、とにかくカッコいいのです。

悪の集団にカッコいいというのもなんですが、ダークヒーローともいえるほど、バイクに乗っている松田優作は最高にカッコいいのです。

GSX-R1100、黒のバイクはブラックレインに本当によく似合っていました。
また、ニックたちを取り囲んだ暴走族達が乗っていたバイクはオフロードバイクでした。
非常に繊細に手を加えてあるXLH1200、畑の中でバイクチェイスする様子など、ブラックレインはバイクが好きな人なら「バイク好きな野郎が作った作品」という事も感じるでしょう。