ETC2.0と1.0の違いとは

新世代の電子料金収受システム「ETC2.0」とは

電子料金収受システムとしてすでに多くの車やバイクがETCを導入していますが、その新世代版が「ETC2.0」です。
従来のETCを「ETC1.0」とするなら、ETC2.0にはより多くの機能やサービスが搭載されています。
高速道路の料金所で一旦停止せずに料金支払いができるのはもちろん、道路状況などさまざまな情報をリアルタイムで取得できるようになるのが大きな特徴です。

ETC2.0は2016年から運用が始まっていますが、2022年時点で812万台(車とバイクの合計)程度しか利用していません。
まだ本格的に広がっているとは言えませんが、今後はさらに機能を強化しながら普及していくことが予想されています。

ETC2.0のETC1.0との違い

従来のETC1.0は、料金所での支払いが簡単になるぐらいしか機能がありませんでした。
ETC2.0も、もちろんその機能を引き継ぎます。
それに加えて、自動決済以外にも多くの機能があるのが特徴です。

また、道路情報の受信範囲がETC1.0より格段に広くなり、最大1,000km四方の情報を取得できるようになります。
音声や画像で情報を受信できるようになることも大きな違いです。
加えて国土交通省によると、今後ETC2.0は道路以外でも使い道が広がるとのことです。
ガソリンスタンドやドライブスルーなども、ETC2.0で自動決済できるようになる未来がそこまで来ています。

ETC2.0を導入するメリット

「ETC1.0で十分便利だけど、このうえETC2.0を導入するメリットってなに?」という人もいるでしょう。
実は、ETC2.0にはかなりたくさんのメリットがあります。
第一のメリットは、高速道路で渋滞を回避できることです。
ETC2.0は、各スポットから高速道路の管理会社に送られたさまざまな情報をリアルタイムで受け取れます。
この先の道路で渋滞している場合は、それを回避するための最適なルートをすぐさま入手できるのです。
全ドライバー、および、ライダーがETC2.0を導入すれば、高速道路全体の渋滞緩和にも大きく貢献するでしょう。

災害時に即座に情報を受信できるのも、ETC2.0のメリットです。
地震や津波などの情報が準天頂衛星システムからリアルタイムで送られてくるため、カーラジオがなくても災害に備えられます。
その際、緊急時の避難ルートも自動的に提示してくれるという優れものです。

また、ETC2.0の普及のために、今なら導入することで高速道路の通行料金の割引サービスが受けられるメリットもあります。
割引が適用される区間は限られますが、圏央道や新湘南バイパスをよく走るライダーにはおすすめです。