『キリン』

有名バイク漫画

バイクの魅力を改めて感じる事のできる映画、バイクに乗りたいと思わせてくれる映画を紹介していますが、今回は「キリン」を紹介させていただきます。
この漫画は、ちょっとバイクが出演すると言うだけでなく、がっつりバイク漫画です。バイク通の間では有名な漫画で、東京モーターサイクルショーなどでは、キリンのブースが出るほどです。

1987年にバイク雑誌で連載が始まった漫画ですが、2012年に映画が公開されました。
映画は、漫画の中でもPOINT OF NO RETURN編というところを抜粋して映画にしたものです。
おおまかなあらすじとしては、バイク乗りたちが、バイクに乗ることやスピードへの憧れをもやし追及していく青春漫画であり、バイク乗りのバイブルと呼ばれるほどの、カリスマ漫画です。

タイトルの由来

キリンというタイトルの由来は知っていますか?
キリンというのは、もちろん動物のキリンのことです。
バイクを草食動物のキリン、車を肉食動物に例えています。
キリンは、その性質上、子供がライオンなどの肉食動物にとらわれてしまった場合でも、奪い返しに行くようなことはありません。ただただ遠くから見守っているだけなのです。
それを否定し、肉食動物たちにもどんどんと向かっていけるような存在の草食動物でありたいというバイク乗りたちの想いのこもったタイトルなんですよ。

バイク乗りたちの群像劇に時がたった今でも心打たれる人は多く、バイク乗りのバイブルと呼ばれる理由が分かるような気がします。
バイク乗りは車などに虐げられている弱い存在という思いが、バイク乗りの人にはあり、その弱さを払拭するための努力をするんですね。
特徴的なのは、バイク乗りに対する考え方です。

この作品の中では、現在バイクに乗っている人と、バイクに乗っていない人の2種類で分けていることが多いのですが、以前バイクに乗っていて、理由があり降りてしまった人のことを、バイク乗りの人は思いのほか態度が冷たいんです。
もちろんバイク好きという共通点はあるわけですから、最終的には好意的になる場合も多くあるのですが。
それには理由があります。

バイクを降りるというのは自分の意志です。
怪我や病気などはもちろんやむを得ない事情であり、責められるべきものではありません。
しかし、それ以外の理由というのは自由意志であり、自ら進んでバイクを辞めたと思う訳ですね。
家族だったり、お金だったりといういろいろな事情があるのですが、バイク乗りからすれば、それは言い訳であり、辞める理由にはならないという考えです。
確かに本当に好きなら、何をおいても優先されるという考えもありなのかもしれまんし、作中に登場するバイク乗りはそれほどまでに、バイクが好きということが良く表れていると思います。