『ローマの休日』

妖精 オードリー・ヘップバーン

王女が新聞記者と恋に落ちてしまうという、イタリアを舞台にしたアメリカ映画です。
恋愛映画の最高峰とも言われ、舞台でも上演される人気ぶり。

オードリー・ヘップバーンにの愛らしさが存分に発揮されている映画で、公開後にはイタリアに旅行客が殺到したとも言われています。
ただの恋愛映画ではなく、一人の女性として人間としての成長が描かれているのも、ローマの休日が長く愛される理由だと思います。

人の心の成長の物語

グレゴリー・ペック演じる新聞記者も、最初は「スクープ目当て」だったのが王女の純粋で美しい心に触れることで「自分とはなにか」「自分にとって仕事とはなんなのか」を考え成長します。
当時は「ロミオとジュリエット」のようだとも言われましたが、恋に溺れて道を踏み外すのではなく「自由とは何なのか」など哲学的な要素も散りばめられていますね。
自分を成長させるものや人と出会うことで、短期間でも人は成長できるんだなと考えさせられるのでストーリーにも注目して欲しいです。

日本でも爆発的な人気になったベスパ

ローマの休日の中では、アン王女が記者を連れまわして色んなところに出かけていきます。
その時に2人が乗っていたのが、フェンダーライトが特徴の「Vespa125」です。
売り上げ台数もさることながら「ベスパ」の名前を世界中に認知させたのも、このローマの休日です。

この可愛いバイクに、大きな体の新聞記者とアン王女が乗るのですから、窮屈じゃなかったのでしょうか?
オードリー・ヘップバーンは身長は170cmはあったそうなので、そこまで華奢じゃないんですよね。
ベスパを見れば分かりますが、スクーターですよ。
まあ、イタリアでは普通におっさんが二人乗りしているようなので乗り心地は悪くはないんでしょうね。

レトロな車体はイタリアらしいこだわりがある

「原付に乗るならベスパ」という人が多いように、独特の外観は今でも多くのバイク好きを魅了しますが、一筋縄ではいかないのが、ベスパの個性です。
一般的な原付はセルスターターですが、エンジン始動はキック式です。
男性は気にしない人が多いのですが、女性の場合「なんでセルじゃないの!」とやめる人も多いとか。そうして、エンジンがかかかりにくい!!チョークの使い方が下手だとなかなかエンジンが始動しないのでイラッとすることもあります。

その他に、ハンドルがギアの代わりになっているので、グリップチェンジになれないと進まないし蛇行してしまう特性もあります。
ガソリンメーターもないので、遠出は不安がいっぱいだしガソリンも混合給油と「ちょっと手がかかるわがままバイク」。
それでも、多くの人に愛されているのは映画の影響だけでなく「手がかかるバイクは可愛い」につきるのだと思います。